お客様インタビュー

なぜオスグッド病になるの?

こんにちは、福岡市南区大橋の整体「福岡らくらく整体院」の高松です。
「オスグッド病に関する5つの間違い」オスグッドの改善について説明します。

なぜオスグッド病になるの?

健太(仮名)は中学校2年生の13歳。体動かすことが大好きで、夏はいつも真っ黒に日焼けしています。地元のサッカーのクラブチームに所属していて、毎日練習をがんばっています。ポジションはフォワードで、練習では毎日かなり走り回っています。ほぼ毎日練習があって、休みがありません。週末の試合が続いてサッカー漬けの毎日です。でもサッカーが大好きなので楽しいようです。

昔から体が硬くて、毎日ストレッチをがんばっていますが、なかなか体が柔らかくなりません。体が硬いせいか、よく腰が痛くなったり便座や肉離れなどけがに悩まされることが多いです。ここのところ成長期で、急激に身長が伸び始めました。

先週末は大きな大会があり、1日4試合に出場しました。途中からなんだか左膝に違和感があったようだけど、一生懸命だったので何とかやり切りました。翌日の朝になって、左膝が激しく痛んで、曲げることすらできない状態でした。お父さんに抱えてもらって二階の寝室から降ろしてもらったけど、痛くて歩けないのですぐ病院に連れて行きました。

健太くんの経過は、オスグッド病を発症する典型的なパターンです。よく似た状況の方も多いのではないでしょうか?

オスグッド病は成長痛とも言われます。小学校高学年から中学、高校生の時期、10歳から15歳位の成長期にどこに出やすくなります。膝の下の部分(脛骨粗面)が強く痛む骨軟骨炎です。長期化するとその部分が出っ張って変形していきます。大人になっても板張りなど硬いところで精査すると、当たって痛むこともあります。正式名称はオスグッド・シュラッター症候群といい、学会で発表した2人の外科医の名前がついています。


痛いところは悪いところではない!

一般的には痛いところが悪いところだと考えていたの部位を主に治療しますよね?怪我をした時は痛いところが1番悪いところなので、そこを行してあげると早く楽になるでしょう。でも、この考えは外からの力が瞬間的に加わった外傷の場合にしか当てはまりません。捻挫や打撲脱臼や骨折、座礁等は痛んだ所の治療が必要です。

しかし、オスグッド病を始めとするスポーツ障害や慢性的な腰痛や肩こり、生活習慣病は全く違う目線が必要です。

なぜなら、「痛みが出ているところは悪いところではなく弱いとこ」だからです。慢性的な生活習慣病は本当に悪い原因となる所が別にあって、その原因の歪みが弱いところに影響するのです。だから痛いところは弱いところなのです。痛いところに刺激を加えたりすると、弱い者いじめをしているようなもので、逆に改善させるどころか悪化させる事もあります。

オスグッド病は、基本的に外傷ではありません。オーバーユースなどと言われますが、練習のやり過ぎで体の中が痛んでしまうのです。でも、本当に使いすぎだけなのでしょうか?それなら同じ練習をしているチームの子は、みんなオスグッド病になってもおかしくないはずです。原因はバランスを崩した姿勢のまま、きつい練習を繰り返していること。疲労やダメージを回復できないまま、練習を続けていることです。


西洋式の生活習慣が膝を弱らせる

・ちゃぶ台に正座して夕ご飯を食べる風景は昭和のイメージですね。

・最近の新築の家のトイレはほとんど様式ですよね?

・リビングにはソファーが置いてあって、どっかり座っているのは今ではよく見る風景です。

戦後の日本は西洋式の生活にどっぷりつかっていますが、この西洋式の生活スタイルがオスグッド病を引き起こす原因になっています。その他スポーツ障害や慢性的な症状も同じだといえます。正座をしなくなった西洋式の生活習慣が、膝まわりの筋肉の柔軟性を低下させ、オスグッド病の原因になっていると考えています。

何故かと言うと、正座をすることで常に膝を曲げる柔軟体操になるからです。股関節や膝まわりの筋肉が強調してバランスよく動く必要があるので、何気なく生活していることで、毎日膝のお手入れが自然にできていたのです。

また、正座をして膝を深く曲げた状態から立ったり座ったりすることで、自然に膝まわりの筋肉の鍛錬にもなっていたのです。それが、椅子やソファーの生活になり、膝を深く曲げる機会が極端に少なくなったことで、日々自然にできていた膝の手入れができなくなってしまいました。欧米では学に厳しいと聞きます。小さな頃からテーブルマナーをしっかりしつけられるので、姿勢にも気をつけます。日本は生活様式は真似ていますが、学に関してはまだまだなのかもしれません。座り方に気をつけたりすることが少ないため、どうしても楽な背中を丸くした形で落ち着いてしまいがちです。


・畳に正座をして食事 → 椅子に座ってテーブルで食事

・和式トイレ → 洋式トイレ

・畳に布団をひいて寝る → ベッドで寝る

・畳に正座 → ソファーに座る


座ったときの姿勢が猫背になっていることが多いため、身体、体全体の筋肉バランスが崩れ、さらに柔軟性を押しなっていきます。猫背の状態が定着して、体のバランスを崩した状態でスポーツを繰り返し行うことで、オスグッド病(スポーツ障害)を発症するリスクが一気に高まるのです。


バランスを崩した姿勢

では、バランスを崩した姿勢とはなんでしょう?一言で言うと「猫背」です。しかも、かなり極端な猫背です。個人差はもちろんありますが、今までオスグッド病で来院されたお子さんで、姿勢が良かった子はいません。姿勢が悪かったからこそ、オスグッド病を発症したとも言えます。

猫背とは具体的にどういう姿勢を言うのでしょうか?

座った姿勢で言うと、横から見ると骨盤が後に傾斜し、背骨は前に屈曲(オスグッド病の場合はかなり鋭角に!)、顎が前方に抱く方が上方にせり上がった状態です。この骨格バランスになると骨に付着している筋肉のアンバランスがあちこちに現れます。主要な部分では、太ももの大腿直筋は伸び、お腹の奥にある大腰筋は縮んだ状態、お尻の大臀筋は知人で太ももの裏(ハムストリングス)も縮んでいます。さらに背中の脊柱起立筋は伸びきってしまい、首周りの筋肉は常に緩みます。もう正常な状態の部分はないと言ってもおかしくありません。これでは骨格の力でバランスよく体を支えることができません。筋肉や靭帯、腱に常に負担がかかり続けています。じっと座っているだけでも体が疲労していきます。

骨格のバランスが悪くなると、筋肉のバランスだけでなく体の中の容積が狭くなり、臓器が圧迫されます。上半身が上から覆い被さる形になるため、横隔膜が上下に動かす、呼吸に支障をきします。呼吸が十分にできないと酸素を取り込むことができず、全身が酸素不足に陥ります。体の筋肉、骨格がアンバランスになり、筋肉は常に疲労し、酸素が不足してしまうのです。

さらに追い打ちをかける事態が発生します。それは「首こり」です。首にこりが出ると、自律神経が緊張します。理由としては、首周辺には自律神経が集中しているからです。首に常に血行不良と筋肉の緊張が起きると、自律神経が常に緊張し、体のリラックスができなくなります。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経がアクセルで、副交感神経がブレーキの役目を果たします。自律神経は呼吸や血管の収縮、体温の恒常性や内臓の働きなど、命の維持する働きを管理している神経です。その神経が緊張すると、交感神経がいつも優位になり常にアクセルを踏んでいるような状態になります。生命活動全てが緊張してしまうのです。ひどい場合は睡眠障害や不安、だるさやめまい、気力の減退など原因不明と言われる不定愁訴が現れてきます。内臓も常に圧迫され機能が低下し、冷えて代謝が低下します。

オスグッド病が膝だけに原因があるわけではないのは、ここにあります。全身のバランスが崩れ、自律神経も緊張しているので、膝だけの治療では回復できないのです。


猫背とオスグッド病の関連性

猫背がどうしてオスグッド病と関係があるのでしょうか?筋肉が付着している部分がポイントです。

オスグッド病のまず1番直接的な原因となる筋肉は、大腿直筋と呼ばれる太ももの前の太い筋肉です。この筋肉は骨盤の上骨の下前腸骨棘(骨盤の前の部分のぐりぐりとしたところの少し下)膝蓋骨を通って脛骨粗面(膝の下の少し出っ張った所)に付着しています。骨盤が後に傾斜すると、この大腿直筋も後ろに引き伸ばされた状態になり、膝の下の付着部は引っ張られる力がかかります。そんな状態でスポーツを行うと、脛骨粗面にさらに負荷がかかってしまいます。体重を支えるために収縮し続け、緊張が高まり疲労します。でも十分な休息が与えられれないまま練習を続ける日々が続き、どんどん環境が悪くなり緊張が高まってしまいます。

繰り返し引っ張られることで脛骨粗面の付着部は不安定になり、ひどい場合は炎症を起こしたり、剥離骨折を起こしたりすることもあります。膝の付着部の方が骨板側より小さくて弱いので、膝側が引っ張られ、ダメージになり痛みとして現れます。

・猫背が慢性化

・大腿直筋が常に引っ張られ緊張

・スポーツを繰り返すことで疲労が増す

・うまく回復できずダメージ蓄積

・弱い膝下が引き剥がされ痛みが出る


なぜ猫背になるの?

どうして猫背になってしまうんでしょうか?これは背中を丸くして長時間座っている状態が、固定化してしまっているためです。

特に10代の男の子はゲームが大好きなので、学校から家に帰るとソファーに浅く座って携帯ゲームをやっています。この姿勢が大きな猫背の原因の1つです。ソファーでなくても椅子や地べたにカーペット等を引いたところで、下を向いてゲームを持って座ってると猫背の完成です。

毎日数時間ずつ続けることで同じところを収縮させ続けて緊張が続き、血行不良起こした筋肉に凝りが出てきます。僕にお尻の筋肉が硬く収縮して股関節をロックして固定化してしまいます。立った時も、お尻の凝り、股関節の喪服が影響して背骨が後に湾曲します。ゆったりと過ごしているときの骨格バランスが悪いと、これを作って猫背になってしまいます。


お風呂にゆっくりつかる習慣がない

ハードに使って披露した体はゆっくり休ませなければいけません。その毎日のケアの方法で1番体をリラックスさせることができるのは、やはりお風呂にゆっくりつかることです。でも10代の男の子で毎日ゆっくりお風呂につかっているこの方が珍しいかもしれませんね。お風呂なんてゆっくり入ってる時間があるのなら、5分でも早く寝たいと思うのが普通かもしれません。

疲れ果て緊張している体でそのまま寝ても、質の高い睡眠が取れません。リラックスして筋肉が柔らかくて血行が良い状態で深い眠りを取りたいのです。毎日の習慣の中で限られた時間で体を緩めリラックスできる唯一の方法が入浴なのです。

お風呂のリラックス効果は高いです。オスグッド病は、バランスを崩した体が緊張したまま伸びがなくなって痛みが出ます。リラックスがうまくできないために痛みが出ているともいえます。なので、お風呂にゆっくり浸かる習慣がないことも、オスグッド病のリスクを高めます。