お客様インタビュー

少年野球チーム|故障を予防する身体チェック2016

こんにちは、福岡市南区大橋の整体「福岡らくらく整体院」の高松です。

今日は、昨年に引き続き、中学生の硬式野球チーム『太宰府リトルシニア』の鬼塚監督よりご依頼があり、新入団部員の「故障を未然に防ぐ身体チェック」を行ってきましたので解説します。

昨年の様子は、こちら『故障を未然に防ぐための身体チェック2015』をご覧ください。

太宰府リトルシニア

チームを率いる鬼塚監督からのご依頼

去年、「故障を未然に防ぐための身体チェック」の効果があって、怪我人が0人という結果が出たということもあり、新入部員17人、それぞれに体のチェックをして、怪我の予防に繋げるための『故障せずに継続的な練習を積むための身体チェック』を行いました。

中学生は体の変化が大きいため、腱の付着部辺りが柔らかくて不安定になります。姿勢が悪いと運動することでケガに繋がる可能性が高いということで今年も依頼がありました。

今回の身体チェックの目的

【目的】

体の変化が大きい成長期の中学生が、公式野球のハードな練習でも、故障せずに継続的な練習を積むための身体チェック。スポーツ障害の予防についての具体的な改善策。

では、実際に行った内容をご説明します

太宰府少年野球チーム新入部員バランスチェック

2016年4月3日は中学生の硬式野球チーム「太宰府リトルシニア」の新入部員全員の体のバランスチェックを行い、どんなところに気をつけて体のケアをすればよいかをアドバイスを行いました。

▶︎▶︎▶︎【全体流れ】

  1. ミニ講義(10分)・・・野球に多いスポーツ障害の予防
  2. ボディチェック・・・新入部員17名
    • 個別ストレッチ方法や部位を伝える。体のタイプ別に個別にアドバイス
    • 共通してストレッチポイントをアドバイス
  3. ストレッチの実技指導・・・コツを伝える

▶︎1:ミニ講義

ミニ講義1

「スポーツ障害の原因は何なのか?」

 怪我と言われる野球肩・野球肘・オスグッド病・シーバー病・シンスプリント・疲労骨折・腰椎分離症・有痛性外形骨など、野球に多いスポーツ障害は、オーバーユース(使い過ぎ症候群)と言われます。整体をやっていて気がついたことは、姿勢が悪くてバランスが悪い体になっているということが、本当の原因だと考えています。オーバーユース(使い過ぎ症候群)は要因の一つで、本当の原因ではないと考えます。本当の原因は、姿勢が悪さ・筋肉バランスが悪い体(猫背)です。

 一般的に、病院では使い過ぎが原因なので、休ませていれば良くなると言われますが、休ませても、また痛くなるというのは、それが本当の原因ではないと言えます。猫背やバランスの悪い体を改善すれば、使い過ぎても痛みは出ないという風に考えています。私の8年間の経験とお客さんの症状の経過から到達した現在の結論は、猫背が原因あるとすれば、猫背を改善させればスポーツ障害は再発しにくくなります。

「猫背とは、どういうものなのか?」

猫背は、骨盤が後傾している状態で、脊柱屈曲(背中が丸くなっている状態)顎が肩よりも前方に位置している状態です。この3つのポイントが揃っていると、体の中の筋バランスが常に悪くなっている状態で、筋肉が伸びすぎたり縮み過ぎている状態で、余裕がない状態で、血行不良、酸素不足、緊張が常に体に出ているといえます。

 この状態で、無理に使い過ぎを続けると、いろいろな箇所に痛みが出る可能性が高いです。バランスが良い人には筋肉にゆとりがあるので痛みが出にくいですが、筋肉にゆとりがないので痛みが出やすい状態になると考えます。

「猫背の解決方法」
  • 筋バランスを整える
  • 結構を改善させる
  • ぬるめのお風呂に入ってリラックスする
  • 質の高い睡眠をたっぷり取って筋肉を休ませる

他にもポイントを押さえたストレッチや正座を日常的に行うと、いろんなスポーツ障害の予防になるのでオススメです。

▶︎2:ボディチェック

太宰府リトルシニアの新入部員17名と保護者の方、コーチさん総勢30名ほどの前で、全員のボディバランスチェックを行いました。

ボディチェック

身体チェックの内容

骨盤のバランスをチェック

身体の前面と後面の筋肉が拮抗していて、骨盤が前傾しているか?(反り腰)後傾しているか?(猫背)の2つに大別することができます。
骨盤の前傾・後傾の違いによって、筋肉のコリ(硬くなったり・縮んだり)する部位が変わってきます。
ですので、このバランスを見ることによって、ストレッチする場所が違うので、セルフケアのポイントややり方が変わってきますので、骨盤のバランスのチェックを行いました。

【チェック7項目】

(目的は予防ですので、身体の主要な体幹の動き)

【チェック①:肩の可動域】
  • 「やり方」:両手を真横から上げて頭の真上で手を合わせる。
  • 「目的」:肩甲骨の可動性・肩関節の動き・鎖骨上腕骨周辺のバランスチェック
【チェック②:脊柱の回旋】
  • 「やり方」:体を捻って自然に肩がどこまで回るか?
  • 「目的」:上半身の可動性、股関節の柔軟性をチェック
【チェック③:前屈】
  • 「やり方」:体を前に倒して手が地面に付くかをチェック
  • 「目的」:腰部・股関節の可動性のチェック、臀部・ハムストリングスの柔軟性
【チェック④:骨盤のバランスチェック】
  • 「やり方」:骨盤の前後の高さの比較
  • 「目的」:骨盤が前傾か?(反り腰)後傾か?(猫背)
【チェック⑤:膝の屈曲】
  • 「やり方」:うつ伏せで足首を持って膝を曲げて、関節の動きや膝の屈曲角度や抵抗で、大腿四頭筋の硬さやハムストリングスの動きをチェック
  • 「目的」:大腿四頭筋やハムストリングスの柔軟性と動き。膝関節の動きをチェック。
【チェック⑥:股関節の屈曲】
  • 「やり方」:仰向けで片方の足を、膝を曲げながら押し込んで、股関節を曲げながら可動性をチェック
  • 「目的」:股関節が可動制限がないか?正常に動いているかをチェック
【チェック⑦:大腿四頭筋、臀筋、ハムストリングスの伸張性】
  • 「やり方」:うつ伏せで足首を持って膝を曲げて、手にかかる抵抗や動きを見て柔軟性をチェック
  • 「目的」:大腿四頭筋、臀筋、ハムストリングスの柔軟性をチェック

【結果】

ほぼ100%全員に、骨盤のバランスが崩れ体幹部分のバランスの悪さが出ていた。個別にポイントを絞って、監督さんやご両親も交えてアドバイスを行いました。怪我せずに続けられるセルフケア方法などをお伝えしました。

まとめ

野球チーム体チェック2016

福岡らくらく整体院 高松です

 姿勢が悪い子は、ほぼ100%の確率でTVゲームをしているということが明確になり、姿勢を悪くするということを改めて感じました。野球はハードなスポーツで、特にクラブチームは練習がものすごくきついですし、ライバルも強いので、継続的に練習をしていく必要があります。甲子園に出場するような高校(自由が丘・大濠)などに進学する子もいて、そんな高校は同じ学年に40〜50人のライバルがいる状況です。もちろんハードな練習でついてこれた選手しかレギュラーになれないという過酷な状況です。当整体院に来ているクラブチームの卒業生にお話を聞いてみても「練習がキツ過ぎてヤバイ・・・」ということでした。

 私の考えは病院などの一般的な方法ではないかもしれませんが、実戦と結果を積み重ねて得たことです。実際にお客さんの大きな変化を目の前で見てきました。経験から裏打ちしているものなので、間違えてはない方法だと考えています。結果が出るたびに、今のやり方の確認作業ともっと良い方法はないか?と探求を続けている最中です。普段の生活をしていれば問題ないですが、ハードな練習をしているプロや高校中学などの野球選手など、繰り返し負荷をかけるスポーツや仕事、慢性的な生活習慣病とかには、効果があるものだと、改めて感じました。

 一般的に、痛みが出れば病院に行きますが、積極的な改善はなかなか難しいのではないかと考えています。いろいろな理由で「使い過ぎだ、休ませなさい、湿布と痛み止めを出して様子を見なさい、レントゲンを撮って異常はありません」など言われた場合は、筋肉バランスが悪くなっている可能性がありますので、思考を停止せずに相談してください。私は、そういった困っている人たちの解決に貢献したいというのと、解決できる術があるということを知らなくて病院巡りをしている人が多いので、知ってもらえるためにこういった活動を通じて知ってもらえる活動は積極的に打って出たいと思います。

最後にお伝えしたいこと

ミニ講義3

 スポーツ障害もケガのようにいわれますが、スポーツ外傷とスポーツ障害は根本的に違います。スポーツ障害は、大きく分類すると生活習慣病といってもいいくらい、使い過ぎではなく、日常生活に直結した原因が絡んでいると考えます。痛い部位と本当の原因は別にあり、痛いところは弱いところだということです。野球肘で、肘に湿布貼ったり電気を当てても、悪いところではなく体の弱いところなので良くなりきれません。普段から、姿勢を整えたり、体のケアを行っていれば、予防できます。

 スポーツ障害は、発症しても治りにくくて、病院でも諦め半分なところもありますが、原因をしっかり見極めて改善していけば解決できる症状です。