こんにちは、福岡市南区大橋の整体「福岡らくらく整体院」の高松です。
今日は、中学生の硬式野球チーム『太宰府リトルシニア』の鬼塚監督よりご依頼があり、新入団部員の「故障を未然に防ぐ身体チェック」を行ってきましたので解説します。
2016年の様子は、こちら『故障を未然に防ぐための身体チェック2016』をご覧ください。
チームを率いる鬼塚監督のお悩み
中学生の硬式野球チーム「太宰府リトルシニア」監督のお悩みとして、中学生の成長期の子供は、首痛・肩痛・腰痛・膝痛(オスグッド病)の痛みが出てしまう故障者が多く出るとのこと。
その影響で、継続的な練習ができない、試合に出場させることができない、というお悩みがありました。
今回は、ケガなく野球を楽しむために「痛みが出る前に、予防的な対策ができないか?」ということで、身体チェック依頼を受けました。
今回の身体チェックの目的
体の変化が大きい成長期の中学生が、公式野球のハードな練習でも、
故障せずに継続的な練習を積むための身体チェック。
痛みが出る前に身体の現状チェックを行い、その状況に応じたセルフケア・メンテナンス法のアドバイスを行いました。
では、実際に行った内容をご説明します
太宰府少年野球チーム新入部員バランスチェック
2015年4月4日は中学生の硬式野球チーム「太宰府リトルシニア」の新入部員入団式でした。
入団式の前に新入部員全員の体のバランスチェックを行い、どんなところに気をつけて体のケアをすればよいかをアドバイスしてきました。
今回のご依頼を受けた背景
中学生は体が大きく成長する時期であり、バランスも常に変化します。
そんな中ハードな野球を続けることで故障者が多く、監督さんも頭を悩ませている事だったようです。
自分の体のバランスや特徴をを知り、日々ケアをすることで、ケガなく野球を楽しんでほしいという意向でした。
「相次ぐ選手の故障(成長痛・オスグッド病)を改善」
今回の依頼は、太宰府リトルシニアさんのチームの子の故障が相次ぎ、特に成長痛(オスグッド病)に悩む少年が何名も当院に来院し、ことごとく改善した事でご縁につながりました。
実際ほとんどの子が整形外科を受診し、この症状は改善しないからスポーツを休んでおさまるのを待つしかないと言われていました。
しかし、1ヶ月もしない間に、中には2〜3回の整体で症状が改善し、野球に復帰したケースが相次ぎ、とても驚かれた経緯がありました。
成長痛(オスグッド病)は西洋医学では治らないものと考えられていますが、体のバランスを整え、筋肉の柔軟性を回復させると、短期間にしかもしっかり再発せずに回復させることが十分可能なのです。
安静にしていたりシップや痛み止め、痛む部位周辺のマッサージ、過度なストレッチでは改善させるのは難しい症状です。
生活習慣の改善、体のバランス調整、筋肉の柔軟性の向上、状況に応じた適度なストレッチなどが必要で、改善させるにはコツが必要なのです。
ご参考まで、こちらの『オスグッドの施術を受けたお客さま体験談』を参考にされてみて下さい。
身体チェックの当日の様子
太宰府リトルシニアの新入部員入団式の前に別室で新入部員17名と保護者の方、監督さん総勢30名ほどの前で、全員のボディバランスチェックを行いました。
普段行う整体前のチェックを短時間で大人数行うため、細かいところのチェックは難しかったのですが、骨盤のバランスのタイプを大きく2つに分類し、可動とバランスを診てチェックシートを渡して、ポイントをアドバイスしました。
身体チェックの内容
骨盤のバランスをチェック
身体の前面と後面の筋肉が拮抗していて、骨盤が前傾しているか?(反り腰)後傾しているか?(猫背)の2つに大別することができます。
骨盤の前傾・後傾の違いによって、筋肉のコリ(硬くなったり・縮んだり)する部位が変わってきます。
ですので、このバランスを見ることによって、ストレッチする場所が違うので、セルフケアのポイントややり方が変わってきますので、骨盤のバランスのチェックを行いました。
【チェック7項目】
(目的は予防ですので、身体の主要な体幹の動き)
- 【肩の可動域】
- 「やり方」:両手を真横から上げて頭の真上で手を合わせる。
- 「目的」:肩甲骨の可動性・肩関節の動き・鎖骨上腕骨周辺のバランスチェック
- 【脊柱の回旋】
- 「やり方」:体を捻って自然に肩がどこまで回るか?
- 「目的」:上半身の可動性、股関節の柔軟性をチェック
- 【前屈】
- 「やり方」:体を前に倒して手が地面に付くかをチェック
- 「目的」:腰部・股関節の可動性のチェック、臀部・ハムストリングスの柔軟性
- 【骨盤のバランスチェック】
- 「やり方」:骨盤の前後の高さの比較
- 「目的」:骨盤が前傾か?(反り腰)後傾か?(猫背)
- 【膝の屈曲】
- 「やり方」:うつ伏せで足首を持って膝を曲げて、関節の動きや膝の屈曲角度や抵抗で、大腿四頭筋の硬さやハムストリングスの動きをチェック
- 「目的」:大腿四頭筋やハムストリングスの柔軟性と動き。膝関節の動きをチェック。
- 【股関節の屈曲】
- 「やり方」:仰向けで片方の足を、膝を曲げながら押し込んで、股関節を曲げながら可動性をチェック
- 「目的」:股関節が可動制限がないか?正常に動いているかをチェック
- 【大腿四頭筋、臀筋、ハムストリングスの伸張性】
- 「やり方」:うつ伏せで足首を持って膝を曲げて、手にかかる抵抗や動きを見て柔軟性をチェック
- 「目的」:大腿四頭筋、臀筋、ハムストリングスの柔軟性をチェック
以上の7項目をチェックし、それぞれにチェックシートを手渡し、ストレッチや日々のケアのポイントをアドバイスしました。
これを1時間の間に17名行うので、それぞれに多く時間がかけれませんでしたが、ポイントだけ伝えました。
私も初めての経験でしたし、新入部員と保護者の方合計で30名くらいの前でのチェックだったので、多少緊張してひとり汗をかいていました。
身体チェックの結果
全体的にやはり骨盤のバランスが崩れ、姿勢が猫背になっている子が7割くらいいて、2〜3名は無理をするとすぐにでもオスグッド病などの痛みが出そうな子もいました。
その後、骨盤のバランスを調整するストレッチをペアで行う方法と自分で行う方法をご紹介しました。
体の疲労回復や日々のケアの為の入浴法、姿勢が崩れる大きな原因や生活習慣、膝や肩を痛めにくくする生活習慣の秘訣などをご紹介し、質疑応答を行いました。
保護者の方から肘の痛みの対処法の質問があり、肩周りのストレッチなどをご紹介し、終了しました。
みんな礼儀正しく挨拶もしっかり出来て、元気で将来が楽しみです。
今回のボディチェックが今後の体のケアに少しでも役に立って、ケガなく3年間野球に打ち込めることが出来れば、とてもうれしく思います。
身体チェックを行った私の所感
今回、新入部員のボディチェックするという新しい取り組みにお声かけいただいたことが一番うれしく感じました。
私は日々の整体に集中していただけなのですが、結果がつながったことで信頼していただき、大きな行事の1つの役割として参加させていただけたことがとても光栄でした。
できれば2年生と3年生も診てほしいというお話もありますので、もっと工夫を重ねたいと思います。
会場は公民館のようなところなのかと思っていたら、ホールでかなり大がかりでしたし、太宰府市長さんも同席されるかなり期待の大きなチームなのだなと感じました。
ケガしないように事前ケアをしたいという監督さんの意識の高さも感服でした。
痛みの治療をするより、痛みを出さないように予防するのは整体の本来の目的だと考えているので、今回とてもよい経験をさせていただきました。
少年たちの素直な態度や保護者の方の熱心な視線など刺激をたくさんいただき、また日々の整体の取り組み方にも大きなメリットになったと感じています。
今回こういう機会を与えていただいた太宰府リトルシニアの監督さんを初め、保護者の方々皆様に感謝いたします。
ありがとうございました。
また機会があれば、喜んでお手伝いさせていただきたいと思います。